今回は、背骨の関節をみてみましょう。
背骨は、頭蓋骨からお尻にかけてついてる骨の集まりです。
たくさんの小さな骨が積み木のようにならんでいます。それぞれの骨のつながり部分が関節となっています。
体を丸めたり、横に曲げたり、ねじったりと複雑な動きができるのは、これらの関節のおかげです。
上のイラストは体を丸めたり、伸ばしたりする動きです。
この時、首や胸、腰を別々に動かすこともできるし、まとめて首、胸、腰を丸めたり伸ばしたりすることもできます。
首や胸、腰を部分的に動かすと、小さな動きになりますが、まとめて動かすと、大きな動きになります。
体を横に倒す動きも同じです。腰で横に曲げることもできるし、胸で横に倒すこともできます。
ねじる動きも、首や胸、腰と、いろんな部位でねじることができます。
本で見てるだけだと、最初はなかなか背骨に意識が向けづらいので、骨をイメージしながら、触ってみましょう。
触って背骨を知ることで、自分の体の中に解剖学ボディイメージができてきます。
背骨を触って自分の背骨を感じ取れたら、次は、そのまま背骨を触ったまま動いて、背骨の動きを感じてみましょう。
骨格模型で背骨をみてみましょう!
背骨の胸の部分のお腹側には肋骨がついていて、背中側には肩甲骨がついています。
背骨は、首や胸に比べ、腰の部分は大きくなっています。
背骨の形をみていくと、首や胸、腰の骨の形に特徴があるのが分かります。
骨と骨のつなぎ目部分の関節の形が分かってくると、それぞれの関節の動きの得意、不得意もわかってきます。
首の骨は丸める、伸ばす、横に倒す、ねじるといろんな動きが得意です。
ぼくらは、生活の中でいろんな動きをします。そのとき、首の動きが柔軟であることで、体の傾きを首部分の動きで修正して、頭の位置をまっすぐに保つことができます。
頭をまっすぐにできることは、バランスや視野を保つ上でとても重要なことですので、ぼくらは普段、無意識にこの頭の位置をまっすぐに保っています。
次は、胸の部分です。この部分はお腹側に肋骨もついており、首や腰ほど大きくは動きません。
腰は曲げ伸ばしが得意で、ねじる動きはあまり得意ではないです。
ぼくたちの体は、骨の形にそって動くようにできているので、それぞれの関節部分の形が分かると、その関節がどんな動きをするかもわかります。
形に合わない動きを無理にするとケガにつながりやすいので、関節の形を知ることはケガの予防になります。
また、関節のかたちを意識しながら動くことで、より関節の動きを引き出しやすくもなります。
このように、解剖学で体の中を見える化できるようになると、ボディコントロール力が高まります。
これは旅行するとき地図があると、自分がどこにいるかを俯瞰的にみながら旅行ができるので旅行がしやすくなるのと同じです。
骨や関節を学んで、解剖学ボディイメージができていると、ボディコントロール以外にも、体の痛みなどの不調改善や、体力つくりのトレーニングのときもとても役立ちます。
まずは、じっくり背骨を眺めて、かたちをイメージできるようになりましょう。
1回みただけでは、イメージできるようになるのは難しいので、何度も背骨をみてください。
そして、スポーツや日常生活の姿勢つくりのときに背骨を意識して動いてみましょう。