世界一ゆる~く学ぶ 解剖学「イラスト&リアル解剖学教室」


<世界一ゆる~い解剖学教室の特徴>

●シンプルに筋肉の基礎知識をお伝えします
●専門用語はできるだけ使いません
●イラストを眺めることで解剖学を学べます
●イメージつくりと触ったり動かしたりといった体験を通じて学ぶリアリティを感じる解剖学をお伝えします
●ふざけたイラストとかも入れていきます

などなどです。


それでは、イラスト&リアル解剖学教室のはじまりです。

最初のテーマは、


1.解剖学は体の地図帳

解剖学は、複雑な体の中をのぞき見ることができる便利な魔法の眼鏡のようなものです。

体の中を魔法のめがねで見える化することで、体の地図帳を手に入れることができます。

本来は外からは見えない筋肉や骨、神経、内臓、血管といった様々な器官がどうなっているかを教えてくれます。

これから、この魔法のめがねで体を見える化しながら、一緒に体の中を旅をしていきましょう!!




2.動きは骨と筋肉が重要

体の中には、神経、骨、筋肉、内臓、血管、皮膚、などたくさんの器官があります。

しかし、最初からすべてを学ぶ必要はありません。

この教室では、骨と関節と筋肉を中心にお伝えします。

なぜなら、骨や関節や筋肉は、姿勢や体の使い方、痛みやこりなど、みなさんにとって身近なテーマについてたくさんのことを教えてくれるからです。




3.骨のかたちはいろいろ

筋肉を学ぶ上で骨をまず知っておくことがとても大事です。

人間には全部で骨が約200個ほどあります。

そして、骨のかたちは全部(背骨を中心に左右は対称的)違います。それぞれに特徴があります。

腕や脚の骨のように長い骨もあれば、頭蓋骨のように平べったい骨もあります。また、手首や足首には小指の先くらいの大きさの短く小さな骨もあります。

骨は、動きをつくる大切な構成要素です。

骨はたくさんあるので、今回はまずイラストを眺めて骨格の全体像をつかんでみましょう。




4.関節のかたちもいろいろ

動きを学ぶうえで骨と同様に、関節を知ることもとても大切です。関節とは骨と骨のつなぎ目の部分です。

関節を見るとき、まずはその関節がどんな形をしているかみてみましょう。

すべての動きは関節のかたちに従って行われるます。

そのかたちに合わない動かし方をすると、関節に大きな負担となり怪我につながりかねません。

丸い関節・・・

蝶番(ちょうつがい)のような関節・・・

馬の鞍のかたちのような関節・・・

関節のかたちはいろいろです。

筋肉は、関節のかたちに沿った動きを上手く引き出せるにようについています。




5.筋肉の働きはなんですか?

筋肉の知識は、動きを理解する上で欠かすことはできません。

この教室では1つ1つの筋肉をゆっくり少しずつ体験を交えながらお伝えしていきます。

筋肉の働きはとてもシンプル!それは、 “伸びたり縮んだり” です。

そして、その両端が骨にくっついていて、骨格を引っ張ることで私たちは動いています。

ただ、実際には全身には600以上もの筋肉があり、組み合わせも無限です。

私たちが自由自在に動けるのも、いくつもの筋肉がそのときの動きに合わせて上手く協調しながら伸び縮みしているからです。

筋肉を1つ1つ学ぶことで、少しずつ筋肉を意識しながら体を動かすことができるようになります。




6.筋肉のポイントはどこですか?

筋肉の性質は“伸びたり縮んだり”ですが、この筋肉が骨のどこにくっついているか、そして、どの関節をまたいでいるのかで動きが決まります。

解剖学では、筋肉がくっついている両端の骨の部位をそれぞれ、起始(きし)と停止(ていし)といいます。

筋肉を学ぶ時、この起始停止を知ることがポイントになります。


起始:体の中心に近く、あまり動かない方の付着部
停止:体の中心から遠く、よく動く方の付着部


とされているようですが、あまり定義は気にしなくてもいいでしょう。

大事なのは、この言葉ではなく、筋肉がついている位置です。

まずはそれぞれの筋肉が骨のどこについているかをイメージできるようになるといいです。

このついている部位が分かるようになると、それぞれの筋肉がどんな動きにつながるのかが分かるようになります。




7.上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)でみてみよう!

今回は、試しに、上腕二頭筋を例にして、骨、関節、筋肉をみて、上腕二頭筋が働くとどんな動きになるかをみてみましょう。

上腕二頭筋は力こぶをつくる筋肉です。たぶん、みなさんもご存じでしょう。

動きに関係する要素は、骨・関節・筋肉です。


【骨】肩甲骨、上腕骨、前腕骨(橈骨 とうこつ)

関節】肩関節、肘関節

筋肉の起始停止
起始:肩甲骨の上部の2つの●部分
停止:前腕の橈骨の●部分


が上腕二頭筋の動きを構成する要素になります。

骨と関節、筋肉の起始停止が分かると、どんな動きになるかを考えることができます。

下のイラストをみてみましょう。

上腕二頭筋の場合は、この筋肉が青矢印のように縮むことで、肩甲骨の上部の2つの●部分、停止は前腕の橈骨の●部分をひっぱります。

そうすると、この上腕二頭筋がまたいでいる肩関節と肘関節に曲がる動きが生まれます。

これを筋肉の作用といいます。

このように、骨、関節、筋肉の起始停止を学ぶことで、どのような動きになるかが分かるようになります。




8.どの筋肉から学べばいいですか?

これから、筋肉を学んでいきたいと思いますが、筋肉は600個以上もあります。

数が多すぎて、全部を覚えるのは大変ですよね。

教科書の頭から一気に覚えていく方もいますが、この方法はあまりおすすめしません。

よほど記憶力や根性に自信があるのなら別ですが、私なら確実に途中で心が折れます。

本来、すべての筋肉はそれぞれが役割をもっているので、どの筋肉が重要かという優先順位はありません。

ですので、自分が知りたい筋肉から学んでいくのが一番楽しく筋肉を学べると思います。

この教室では、筋肉の中でも、私が好きなインナーマッスルという体の深部についている筋肉からお伝えしていこうと思います。




9.なんでインナーマッスルから?

その理由を簡単に言うと・・

インナーマッスルは関節を安定するように骨の位置を微調整する大切な働きがあるからです。

関節が安定すれば、

● ポーズの保持が楽になる
● 怪我の予防になる
● アウターマッスルの負担が減る

など、様々なメリットがあります。

特に、重力の中でいい姿勢を保つためには不可欠な筋肉です。

アウターマッスルも大切ですが、まずは、普段なかなか意識を向けることのないこの筋肉から学んでいくといろいろな発見や気づきがあり、面白いです。

それでは、次回から実際にいろいろな骨と関節と筋肉を学んでいきましょう。

⇒まずは肩関節をみてみよう!