今回は、腹横筋(ふくおうきん)のまとめです。
腹部の筋肉は大きくて、たくさんの部位についているので、起始停止も複雑です。
最初は、大まかに全体のかたちや起始停止をつかんでみましょう。
1.腹横筋の起始停止
腹横筋のついている骨の部位は、
起始:肋骨、骨盤、背中側の筋膜
停止:お腹の真ん中の白線 です。
白線というのは、骨ではなく腱膜といわれる白くてかたい組織でできています。
腹筋は、この腹横筋以外にも、
腹直筋(ふくちょくきん)、内腹斜筋(ないふくしゃきん)、外腹斜筋(がいふくしゃきん)があり、全部でも4つもあります。
腹横筋はこの腹筋の中でも一番深いところについている筋肉です。
骨盤と肋骨の間を包み込むようについています。
骨や筋肉は、いろんな方向から見ることで、立体的にイメージできるようになります。
腹横筋を横からも見てみましょう。
腹横筋のかたちや起始停止をイメージしながら、この筋肉が縮むとどんな作用になるかを考えてみましょう。
2.腹横筋の作用
腹横筋の作用は、【お腹を背中側にひっこめる】です。
腹横筋は、コルセットのようにお腹をくるりと巻くようについているます。
そして、お腹を背骨のほうにひっこめる作用があるので、コルセットと同じように腰を安定させる作用もあります。
次は、腹横筋が実際にどんな動きで使わているかをみてみましょう。
3.腹横筋はどんな動きで使いますか?
腹横筋は、腹筋の一番深い部分でお腹をきゅっとをひっこめる作用があります。
腰を安定させたり、発声や腹式呼吸でも使われたりするので、ほとんどすべての動きで使われます。
咳やくしゃみをするときに、お腹に圧をかけるときにも使われています。
次は、実際に自分で、腹横筋を意識しながら動いてみましょう。
4.腹横筋を意識して動いてみよう!
おへそを背骨に近づけるイメージで動くと、感じ取りやすくなります。
腰を丸めすぎると別の筋肉が働くので、腰を伸ばしたまま、おへそを凹ませてみましょう。
そして、いつもと比べて、動きや感覚の違いを感じてみましょう。
自分の体で、筋肉を感じながら学ぶことで、リアリティを感じる解剖学ボディイメージができてきます。
1つ1つの筋肉をゆっくり学んで、少しずつ解剖学ボディイメージをつくっていきましょう。
次は、内腹斜筋(ないふくしゃきん)をみてみましょう。