今回は、ハムストリングのまとめです。
ハムストリングは、
・大腿二頭筋長頭(だいたいにとうきんちょうとう)
・大腿二頭筋短頭(だいたいにとうきんたんとう)
・半膜様筋(はんまくようきん)
・半腱様筋(はんけんようきん)
の4つの筋肉をまとめていうときの総称です。
まずは、ハムストリングの起始停止を背中側からみてみましょう。
1.ハムストリングの起始停止
ハムストリングがついている骨の部位は、
起始:坐骨、大腿骨の後面
停止:脛骨と腓骨の上端
です。
イラストをみて、ハムストリングのかたちやどの骨のどの部位についているかを確認してみましょう!!
次は、ハムストリングを横側からみてみましょう。
筋肉をイメージできるようになるためには、立体的なかたちを知ることが大切です。
いろんな方向から筋肉をみると、立体的なイメージができるようになります。
横からみることによって、ハムストリングがどの関節をまたいでいるかが分かりやすいです。
次は、この筋肉をイメージしながら、ハムストリングが縮むとどんな作用になるかを考えてみましょう。
2.ハムストリングの作用
筋肉の作用を考えるとき、その筋肉がどの関節をまたいでついているかをみることが大切です。
筋肉が、縮んだときに動きが起きるのは、またいでいる関節部分になります。
ハムストリングは、股関節と膝関節をまたいでついています。イラストをみて確認しましょう。
そのため、股関節と膝関節の両方の関節に作用することになります。
膝関節が動く場合の作用は、【膝を曲げる】です。
ハムストリングが縮んで、脛骨(けいこつ)と腓骨(ひこつ)を引っ張ることで、膝が曲がります。
この膝を曲げる作用は、ハムストリングの代表的な作用で、一番有名です。
次は、股関節側が動く場合の作用をみていきましょう。
ハムストリングが、膝関節ではなく、股関節を動かす場合の作用は、【股関節を伸ばす】です。
少し難しいですが、この股関節を伸ばす作用は、4つのハムストリングを構成する筋肉
・大腿二頭筋長頭(だいたいにとうきんちょうとう)
・大腿二頭筋短頭(だいたいにとうきんたんとう)
・半膜様筋(はんまくようきん)
・半腱様筋(はんけんようきん)
のうち、大腿二頭筋短頭を除く3つの筋肉の作用になります。
なぜなら、大腿二頭筋短頭は、大腿骨から膝下についている筋肉で股関節をまたいではいないので、膝を曲げる作用はありますが、股関節を伸ばす作用はありません。
このように筋肉の作用をみるときは、その筋肉がどの関節をまたいでいるかをみることがとても大切です。
最初は、あんまり細かくみると難しいですが、少しずつ個々の筋肉の違いを知っていくと、解剖学がより楽しくなります。
股関節を伸ばす作用は、ハムストリングによる骨盤側に下肢が引っ張られた場合の作用です。
次は、下肢側が固定されていて、下肢側に骨盤が引っ張られるとどんな作用になるかをみてみましょう。
下肢側が固定された場合の作用は、【骨盤を後ろに傾ける】です。
下肢側が固定されていると、ハムストリングが縮んだとき、下肢側に骨盤が引っ張られて、骨盤が後ろに傾きます。
次は、ハムストリングがどんな動きで使われているかをみてみましょう。
3.ハムストリングはどんな動きで使いますか?
ハムストリングは、膝を曲げたり、股関節を伸ばしたりする動きで使われています。
イラストをみながら、どんな動きで使われているかを確認しましょう。
次に、実際にハムストリングを意識しながら動いてみましょう。
4.ハムストリングを意識して動いてみよう!
最後に、この筋肉を意識して動いてみて、いつもとの違いを感じてみましょう。
また、前屈したときにハムストリングが伸ばされる感覚を感じてみましょう。
自分の体で、筋肉を感じながら学ぶことで、リアリティを感じる解剖学ボディイメージができてきます。
1つ1つの筋肉をゆっくり学んで、少しずつ解剖学ボディイメージをつくっていきましょう。
次は、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)を学んでみましょう。