今回は、広背筋(こうはいきん)のまとめです。
この筋肉は、体の中で最も面積が広い筋肉です。
1.広背筋の起始停止
まずは、この筋肉を背中側からみてみます。
広背筋がついている骨の部位は、
起始:胸椎6番目~骨盤後面、肩甲骨下端、下部肋骨
停止:上腕骨の前側
です。
広背筋は大きな筋肉なのでたくさんの部位についています。
言葉で覚えようとするととても難しく感じるので、まずはイラストで、筋肉のかたちやどの骨のどの部位についているかを確認してみましょう!!
![](https://anatomy-yoga.com/wp/wp-content/uploads/2015/07/95157CE7-DCBC-4C48-A283-372D0D790DAA-1024x1024.png)
背中側から広背筋をみたので、次は横からもみてみましょう。
同じ筋肉でも、いろんな方向からみることで、筋肉を立体的にイメージしやすくなります。
そして、どの関節をどのようにまたいでいるかもイメージしやすくなります。
![](https://anatomy-yoga.com/wp/wp-content/uploads/2015/07/F2D50240-D2F1-4651-911D-B609AAA23E1D-1024x1024.png)
この筋肉のイメージ力が、それぞれの筋肉の作用を考えるときの基礎力となります。
それでは、この筋肉のかたちや起始停止をイメージしながら、広背筋の作用を考えてみましょう。
2.広背筋の作用
筋肉の作用は、起始と停止のどちらが固定されるかで違います。
まずは、脊柱や骨盤側が固定された場合の作用をみてみましょう。
広背筋が縮むと、固定されている背中や骨盤側に腕の骨が引っ張られます。
この時の広背筋の作用は、【上腕を上から下に引き下げる】です。
![](https://anatomy-yoga.com/wp/wp-content/uploads/2015/07/48773467-5313-4A62-BE37-BDED4578BEF8-1024x1024.png)
広背筋の2つ目の作用は、腕側が固定された場合です。
この時の広背筋の作用は、【骨盤を上に引き上げる】です。
上腕骨側が固定されている場合、広背筋が縮むことで骨盤を上腕側に引っ張ることになるので、骨盤が上に引き上がります。
![](https://anatomy-yoga.com/wp/wp-content/uploads/2015/07/4B9E67D8-52BA-4ABA-87A0-8D7FF2B1C36A-1024x1024.png)
次は、広背筋がどんな動きで使われているかをみてみましょう。
3.広背筋はどんな動きで使いますか?
広背筋の作用から、この筋肉がどんな動きで使われているかをみてみましょう。
広背筋は、上腕を引き下げる動きや骨盤を上に引き上げる動きで使われています。
下のイラストをみながらどんな動きで使っているかを確認してみましょう。
![](https://anatomy-yoga.com/wp/wp-content/uploads/2015/07/D820AD24-BB20-4E51-94BF-1DF0D09BA8C2-1024x1024.png)
最後は、実際に広背筋を意識しながら動いてみましょう。
4.広背筋を意識して動いてみよう!
腕を引き下げる時に、腕の前側の付け根が、背中の方に引っ張られるように動かすと、この筋肉を意識しやすいと思います。
骨盤や背骨とのつながりも感じてみてください。
![](https://anatomy-yoga.com/wp/wp-content/uploads/2015/07/24CE94A8-B2DB-418A-8F2E-049CE390AC3D-1024x1024.png)
自分の体で、筋肉を感じながら学ぶことで、リアリティを感じる解剖学ボディイメージができてきます。
1つ1つの筋肉をゆっくり学んで、少しずついろんな筋肉の解剖学ボディイメージをつくっていきましょう。
次は、腕の筋肉、上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)について学んでみましょう。