今回は、下腿三頭筋(かたいさんとうきん)のまとめです。


下腿三頭筋は下腿の後面についている筋肉でふくらはぎのふっくらとした形を作っています。 

下腿三頭筋は、腓腹筋(ひふくきん)筋とヒラメ筋という2つの筋肉をまとめていう時の名前です。

この2つの筋肉は1つになって、踵の骨につきます。この部分が有名なアキレス腱です。



まず最初は、ヒラメ筋の起始、停止をそれぞれ見ていきます。

ヒラメ筋は、筋肉のかたちが魚のヒラメに似ているからヒラメ筋です。名前の由来が面白いです。

ヒラメ筋がついている骨の部位は、

起始は:脛骨と腓骨の後面上部
停止は:踵(かかと)の骨

です。

イラストをみて、筋肉のかたちやついている位置、またいでいる関節を確認してみましょう!!




次は、腓腹筋(ひふくきん)をみてみましょう。

腓腹筋は、ヒラメ筋の上についている筋肉です。

ふくらはぎのふくらみを形づくっています。

腓腹筋がついている骨の位置は、

起始:大腿骨の後面下端
停止:踵(かかと)の骨

です。



腓腹筋とヒラメ筋は、セットで、下腿三頭筋と呼ばれることもあるといいましたが、次は、この2つの筋肉の違いを確認してみます。

腓腹筋とヒラメ筋の大きな違いは、腓腹筋が膝より上、ヒラメ筋は膝より下から踵の骨にかけてついていることです。

この違いが、この2つの筋肉の作用の違いをつくります。

筋肉の働きはとてもシンプルで、それは“伸びたり、縮んだり”です。

この働きによって、骨をひっぱります。そして、その時に動く部分は、骨と骨のつなぎ目部分である関節です。

そのため、筋肉がどの関節をまたいでいるかで、その筋肉の作用が決まります。

それでは、イラストをみて、腓腹筋とヒラメ筋の起始停止を確認して、それぞれの筋肉の作用を考えてみましょう。




まずは、ヒラメ筋の起始停止をイラストで確認しましょう。

ヒラメ筋の作用を考えるときのポイントは、ヒラメ筋は、足首の関節をまたいでついますが、膝の関節はまたいでいないことです。そのため、ヒラメ筋は膝は動かしません。

ヒラメ筋の作用は、【足首を伸ばす】です。

ヒラメ筋は膝から下についているので、膝に関係なく、足首を伸ばします。




次は、腓腹筋(ひふくきん)の作用をみてみましょう。

腓腹筋の作用を2回に分けてみます。

腓腹筋の作用を考えるときのポイントは、腓腹筋は、膝と足首の両方の関節をまたいでついているということです。

そのため、ヒラメ筋と違い、膝関節の動きにも作用します。 

まずは膝を伸ばして膝側が固定されている場合をみてみます。

この時の作用は、【足首を伸ばす】です。

膝側が固定されている場合は、足首側の関節が動いて、足首を伸ばす動きになります。




次は、足首をそらし、足側が固定された場合の作用をみてみましょう。

腓腹筋が縮んだとき、足首側が固定されていると、膝関節が動きます。

この時の作用は、【膝を曲げる】です。




次は、下腿三頭筋がどんな動きで使われているかをみてみしょう。

下腿三頭筋は、足首を伸ばしたり、膝を曲げたりする動きが出てくる動きで使われています。

また、地面を踏ん張るような動きでも使われています。

下のイラストをみて、どんな動きで使っているかを確認しましょう。




最後に、実際に下腿三頭筋を意識しながら動いてみましょう。

足首を伸ばしたり、膝を曲げたりするときに下腿三頭筋を意識してみましょう。

そして、いつもと比べて、動きや感覚の違いを感じてみましょう。


自分の体で、筋肉を感じながら学ぶことで、リアリティを感じる解剖学ボディイメージができてきます。

1つ1つの筋肉をゆっくり学んで、少しずつ解剖学ボディイメージをつくっていきましょう。

次は、前脛骨筋(ぜんけいこつきん)を学んでみましょう。足首の動きに関係する筋肉です。